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「ノバルティスが成功報酬型薬の導入を日本に働きかける」について思う事

今日付けの日経新聞の紙面でこんな記事がありました。

 

医薬品世界2位のノバルティス(スイス)は薬が効いた患者にのみ支払いを求める「成功報酬型」薬を日本で販売できるよう政府に働きかける。高額の新型がん免疫薬が対象で、医療保険の適用を受ける形で早ければ2018年中に発売を目指す。厚生労働省も導入可能かを検討する。医療の高度化が進む中、硬直化した日本の薬価制度のあり方が問われている。

※10/5 日経新聞より引用

 

記事によるとすでにアメリカでは一部処方薬を一部患者向けに成功報酬型薬を導入しているそう。

 

成功報酬型薬って日本では聞いたことが無いですね。

 

そもそも薬の値段ってどう決まるのか?

 

新薬が研究開発されて認可されて実際に医療現場で使われる確率は、およそ1/13,000の確率らしいです。ほとんどの薬が開発途中で頓挫、不認可で日の目を見ることが無いのです。

 

 そんな中発売される薬の値段はどのように決まるのでしょうか?

 

病院で処方される処方薬は薬価として厚生労働省によって一律で定められます。

そのためどんな病院で処方されても、僕たちが処方薬に支払う値段は同じです。

 

具体的には過去の類似薬の薬価が基準で決まるようです。(細かい加点制度のもと運用されているようですが、ここでは省略します。)今までに無い画期的な新薬は値段が高くなるようです。

 

 この薬価は2年毎に引き下げられていきます。国の医療費負担を減らすためです。

最近成分は同じだけども、効能が同じジェネリック医薬品についてのCMをよく見ます。

これもジェネリック医薬品を普及させ、医療費を削減することが目的のようです。

 

薬の原価って?

 

 薬九層倍(くすりくそうばい)という言葉があります。

薬は売値が原価の九倍と異常に高いことから、暴利をむさぼることのたとえです。

 

ことわざになるくらいですから、薬の製造原価はとても低いようです。

薬価の1%が製造原価で、コストの大部分は研究開発コストやMR(医薬品をお医者さんに営業する人)の人件費とも言われています。

 

成功するかしないかわからない研究開発に多額の資金を投入する製薬産業。

いわばギャンブルみたいなもんですから、研究開発費が原価の大半を占めていても納得はできます。

 

MRは激務でブラックだけど、給料はそこらへんの町医者よりは全然良いなんてことはよく耳にしますし

 

成果報酬型薬は今後普及するのかだろうか?

 

 成果は評価と一体です。

 

成果型人事制度なんて最近流行ってますけど、これは人を同一基準で客観的に公正に評価するという前提があってこそ成り立つ制度です。でなければ上司の好き嫌いで評価が下されてしまいます。たまったもんじゃありません。

 

これは成果報酬型薬も同じだと思います。

 

その薬が本当に効いたかどうかを、どのように判断するのか?

 

これが一番問題になるかと思います。

 

薬ですから効くか効かないかの個人差はあるはずです。薬と体質との相性もあるでしょう。

体質によって判断基準を変えるのでしょうか?

 

薬の効果が出るまでの時間も個人差がでます。「1カ月までに効果が確認できたらお支払い下さい」と決められた場合、1カ月を1日でも過ぎて効果が出た方が薬の代金を払わなくていいので得です。

 

 症状が回復しても、それが投薬によるものなのかを見極めなければなりません。

 

病は気からという言葉があります。 

この言葉はプラシーボ効果として科学的に証明されています。

 

ある同じようなイボができた患者2人に何の効果もない塗料を患部に塗りました。

1人には「これは絶対に効く特効薬だと言い聞かせ」、もう1人には何の情報も与えなかったところ、前者のイボが治ったのです。

 

このように偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられることを「プラシーボ効果」といいます。

 

薬の効能の結果を個人別に判断するのは大変ですし、コストがかかるのです。

 

ただこれらの問題がクリアされればとても良い試みだとも思います。

 

患者側にメリットがあります。

 

成果報酬型薬が選択肢にあれば、効かない薬に払うコストも減りますし

処方される薬の効能を意識するようになります。

その薬を飲む事で、自分のどの症状がいつまでに改善される事が予定されているかがわかるからです。

 

もしかしたら医者から処方された薬をそのまま受け入れて飲むのではなく、積極的に自分で薬を選ぶ時代がくるかもしれません。

 

そうすれば、効果の低い薬が淘汰されて無駄な医療費が減ります。

 

国民医療費は年間42兆以上のうち薬剤費が2割強を占め、全体を上回るペースで増加を続けている原状で、国にとっても良い処方薬となることを願ってやみません。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

(Thank you very much for reading a blog to the end..)

 

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